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上海

上海の浦東新区・陸家嘴上海は中国の経済を牽引する最前線の都市であり、その中で超高層ビルの建設気運が1990年代前半から高まり、現在でも継続されている。

上海の超高層ビル群は大きく分けて二つに分類される。黄浦江を東西に分け浦東地区と浦西地区に分かれ、特に浦東は浦東新区の陸家嘴(Lu Jia Zui)地区、浦西は旧市街の黄浦(Huangpu)区や長寧区にある虹橋経済開発区などに多く集中している。

特に黄浦江に突き出る浦東新区の陸家嘴地区では、政府主導による開発で金融中心地の核となる上海証券取引所や超高層オフィスビル等の施設が数多く建設され、スカイラインを短期間の内に出現させた。これは同時に、諸外国に向けて国力誇示の為のショーウインドーとしての役割も果たし、1998年竣工でSOM設計の金茂大厦(Jin Mao Tower:420.5m)はその最たるものである。また金茂大厦の隣地には、KPFの設計により中国国内で最も高い建物となる上海環球金融中心(Shangahai World Financial Center:492m)が2008年8月30日にオープンした。

上海には1910年代から1940年代にかけて、かつて租界であった黄浦江沿いの外灘(The Bund)と呼ばれる地域には1927年竣工の上海海関(Custom House:90m)や1929年竣工の和平飯店(現:Peace Hotel、竣工時はキャセイホテル(Cathay Hotel):77.1m)、1937年竣工の中国銀行大楼(Bank of China:69m)などのネオ・バロック様式や洋中折衷様式の高層建築が建設された。現在でも現存しており、ここからは黄浦江を対比して新旧の高層建築を垣間見る事が出来る。

浦東地区にある上海匯豊大厦(Shanghai HSBC Tower、旧称:上海森茂国際大厦:203.4m)や浦西地区の香港新世界中心(Hong Kong New World Center:278.3m)など、外資による建物の建築も多く行われている。 一方上海で加熱する超高層オフィスや住宅建設は、一部の見方では供給過多であるとの指摘がある。また中心部に林立している上海風胡同である『弄堂』の急激な再開発は、地域文化の破壊に繋がっていると言う指摘も挙がっている。

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